ウチの市の平日ボランティア隊が半月ほど延長になったとのこと。
前もってお願いしておいたため社協の方からお電話をいただき、再度2泊3日で石巻へ出かけてまいりました。
前回は旧北上川より西の、石巻港周辺での作業でしたが、今回は石巻漁港周辺の地域での活動でした。
初日(6/1)に訪れたのは、旧北上川にも近い地域。
向こうの方にちらっと看板が見える工場では、数人の方が瓦礫撤去やお掃除をしておられました。
たまたま車でUターンするときにその姿が見えたのだけど、それを知らなかったらゴーストタウンのような雰囲気です。
前日にたくさん降った雨の影響もあり、道路にはかなり水が溜まっていました。
1枚目の写真からくるりと後ろを見るとこんな風景。
このあたりは工場や倉庫が多いようですが、ほんの少し道をはいると住宅街なのです。
今日は1件のお宅の庭や玄関周辺の泥や枯れてしまった植木の片付けなどをしました。
今回は私達(14名)に加え他の団体さんも合同のチーム編成。比較的狭い場所に人があふれかえっていました。
あっという間に依頼された作業は完了。
待ち時間が多く、やる気マンマンで出かけてきた私たちは若干不完全燃焼気味…。
あ、こう書くと人手が足りているように勘違いされてしまうかもしれませんが、私たちが初日ということもあり(イヤ、それだけではないと思いますが…)マッチングがうまく入っていない模様でした。うーん…。
人手はとにかく不足しています。専修大に設営されているテントもずいぶん減った印象だし、街中で見かけるボランティアさんも以前よりは減りました。
もちろん、たくさんの人ががんばっている成果で以前よりは少しずつ片付いてきています。
でも、まだまだ人手が必要な場所はたくさんあります。
前回訪れた時から3週間経っての再訪ですが、気温が上昇してきたこともありハエがかなり増えている印象。見たこともない大きなヤツにもたくさん遭遇しました。
想像していたよりはひどくなかったのですが、もちろん魚介類の腐敗臭もありました。
2日目(6/2)は、避難所になっている湊小学校の近く。
午前中は2班に分かれての活動で、私たちは学習塾として使っていたアパートからの畳や家財の搬出と泥だしという内容。
現場近くの道路では、道路を砂利でたいらにする工事や新しい電柱の埋設工事などが行われていました。
以前にもこの辺りに来たボランティアさんや、地元の人のお話では、この道はかなりよくなったそう。
震災後しばらくはここにたくさんの車が重なるようにあって、その上を歩くしかなかったんだとか。
陥没もひどく常に冠水していたそうです。
まだ低いところがあるから…と今日は砂利の追加をしていたのでした。
今日の依頼主さんはご自宅で被災され、ここが気になっていたものの、状況が悪いため少しの間は近寄る事が出来なかったそうです。
1階のお部屋。
ここまで水が来たんだよと、壁に残ったラインが教えてくれました。
ビフォーアフターを撮影しようと思ったのですが、実はコレ途中経過。
この上に12枚の畳と本棚その他の家具が4、5個ありました。
この後、依頼主さんと一緒に必要なものを確認し先に搬出。その後は散らばった紙類をひとつずつ拾い、土のう袋にまとめました。時々出てくる大切そうな物はその都度依頼主さんに確認。
教材、絵本、連絡帳などなど、学習塾らしいものが沢山ありましたが、全て水をかぶってしまっているので破棄することになりました。
捨てるのがためらわれるようなものも多く切ない光景ですが、当日塾がお休みだったのでここでは誰も被害にあっていないことが救いです。
依頼主さんも、もしあの時ここにいたらと思うとぞっとします…とおっしゃっていました。
あらかた紙類を拾った後、ヘドロ混じりの泥を出しまくりキレイにしました!
途中で依頼主さんが青空セブンイレブン(駐車場を使って週に数回開いているらしい)で飲み物とシュークリームを買ってきてくださいました。
シュークリームパワーで頑張りましたよ。ごちそうさまでした!
この場所はようやくこれで大家さんに返すことができるそう。依頼主さんもこれで一区切りです。
最終日(6/3)は、高齢の女性が一人暮らししているおウチ。
震災後、結構ナーバスになっておられるとのことで、ミーティング時に『女性の方、お願いします』と言われ出発。こういう所は女性が活躍出来る場なのです。依頼したとはいえ、ただでさえ気持ちが参っているところにいきなり10人以上のよそ者がやってきて家に入るのですからそれもストレス。自分の身に置き換えてみれば当然つらいことでしょう。女性の立場でいろいろお話しして緊張をほぐしてあげてくださいとのことでした。
今日のワタクシ、肉体労働はほとんどしませんでした。小さなお掃除などをしながら常に依頼主さんとおしゃべり。でも気持ちを切り替えるのは本人にしか出来ないこと。私たちが出来るのはほんの少しのサポートでしかありません。
一緒にモノを片付けながら、だんだんと冗談を言ったり笑ったりされるようになりました。
最後に3月のままになっていたカレンダーを自分でめくってくれたこと、うれしかったなぁ。
『松島には行ったこと有る?きれいなのよ。すごく素敵だから見たほうがいいわよ。ここらへんもだんだん良くなるからまた遊びに来がてら寄ってみて。あぁ、あと10年は生きなくちゃね』と言う言葉で見送ってくれました。
うん、頼もしい。松島とセットでまた来なくちゃね。
…と言うわけで、予想通り長くなってしまったレポにお付き合いいただいてありがとうございました。
同じシステムでもう一度行こうかと思っていたのですが、他の地域も見てみたいので市のボランティアへの参加はこれで終わり。
まだまだ、ボランティアが不足している地域は沢山あります。
さて、次はどこに出かけようかな。
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